センス不要!理論で学ぶ『伝わるテロップのビフォーアフター講座』

テロップとは?


テロップは、動画の『通訳さん』です

動画には、映像と音だけではこぼれ落ちてしまう

目に見えない感情」がたくさん詰まっています。

それを文字にして画面に置くことは

撮影した人の想いを視聴者の心へ正しく届けるために

「通訳」をすることです。

今回はサスペンス映画のような雰囲気がある作例から

ビフォーアフターを見ていきましょう

×失敗例がイマイチな理由
現代的な雰囲気を出したかったのか

まるっとしたフォントを選んでしまっている。

気持ちは分かるがもっと怪しい雰囲気がほしいところ。

○こうやって改善
フォントをやや古めかしさを感じる明朝体に変更した。

フォント選びについてはセオリーをはみ出さず

冒険をしないほうがうまくいく。

フォントが持つふたつの特徴

① 情報としての読みやすさ

② フォントのカタチから感じられる雰囲気

これら2つの特徴をふまえると

目指すべき方向が見えてきます。

それは『論理的な読みやすさ』と

感覚的なフォルム』の両立です。

このどちらにも偏らないバランス感覚を養うことで

失敗のないフォント選びが可能に。

とはいえ、読みやすさを保ちながら

『かっこいい・ポップ・真面目・重厚』と

いった抽象的なイメージを具体的な

フォントに落とし込んでいくのは

非常に骨の折れる作業です。

下の図を見ながら解説する

この中から、状況に合わせた最適なフォントを

瞬時に引き出せるようになると

フォント選びのわずらわしさが

ほぼ解放されます。

もちろん、これが正解ではありません。

テロップを作る人の数だけ

無限のバリエーションが存在するはず。

制作を繰り返すなかで

自分なりのスタイルが磨かれていきますが

まずは『自分専用のリスト』を作ってみましょう。

そうすることで、驚くほど頭の中が整理されるはずです。

フォント選びの根幹にあるのはやはり『読みやすさ』。

変に構える必要もなく、たくさんのフォントを全部覚える必要もありません。

定番のゴシック体や明朝体はここに分類。

1軍チームとしてすぐに出場できるようにスタンバイさせておきましょう。

読みやすいチームが守りを固めるとすれば

こちらは得点を取りにいくチームになります。

感性が試される部分ではありますが

あなたの好きなフォントで埋めつくすといいでしょう。

とはいえ、読みやすさもしっかりあるものをチョイスすべきです。

あらゆる雰囲気の映像があります

それと同じく落ち着きにもいろいろな属性があります。

『冷静』と『ほっこり』では、意味合いは違いますので

少し硬い雰囲気・優しい雰囲気のどちらも用意しておくと

微妙な違いを出したいときに困りません。

インパクトあるチームよりも、さらにふざけていきましょう!

ここでは読みやすさはもう気にしません。

アクセントがないと面白みにかけてしまいます。

もうひと味加えたい時にこそ

このチームの出番ということになります。

世の中の流れと同じく、テロップにも多様性があってもいいはずです。

フォントの可能性を広げる

テロップは文字を入力して、色をつけて、バランスをとって

適切なフォントを選ぶだけで終わりでしょうか?

もう少しテロップで遊んでみるのもいいかもしれませんね。

ここでは、より映像の雰囲気がダイレクトに

伝わるように文字を加工していきましょう。

アレンジ次第でさらに楽しいテロップを作ることができます。

今回はアドビ Photoshopでできるものをご紹介します。

ただしフォントによってはこういった加工は

NGの場合がありますので、利用規約はよく確認しましょう。

疑問に『クエスチョンマーク』をあしらう

この状態でも存分に怪しい雰囲気は感じられますがまだ物足りません。

色や大きさを変えてメリハリをつける方法が考えられますが

それほど大きな効果はないように思えます。

せっかくなら別の可能性も探ってみると…

POINT

今回は「問」という文字に

「?」マークをあしらってみました。

ここで意識したいのが

文字本来の形を壊さない

レイアウトです。

装飾が主張しすぎると

可読性が損なわれてしまいます。

こうした遊び心のある装飾こそ

「読みやすさ」と「デザイン」の

バランス感覚が問われる場面。

ひと手間かけることで

テロップの持つ「怪しげな雰囲気」が

ぐっと引き立つのが分かるはずです。

ちなみに、こうした装飾パーツもデータベース化しておけば

次回同じテイストを作る際に迷いません。

フォント選びだけでなく

こうした「自分なりの引き出し」を

コツコツと充実させていきましょう。

フォントの輪郭にノイズを

色やフォント選びでパンクな雰囲気は

うまく出せてはいるが

やはり物足りない部分も。

POINT

フォントの輪郭にそってノイズをいれてみました。

これによって雰囲気を高めることに成功しています。

重ね重ねにはなりますが

視聴者がストレスにならないように

配慮することがなにより大事です。

この手の加工はついついエスカレートしてしまうのが常ですが

過剰にならないようにバランスを意識しておきましょう。

表記を統一する

大事なのは「表記のルール」を揃えること。

ルールが整うと

映像としての信頼感が増し

視聴者は内容にぐっと没入できるようになります。

ここでは

特によくある改善例をまとめました。

一見、細かいことのように思えますが

この「小さな気配り」ができるかどうかが

プロとアマチュアを分ける

大きな境界線になるのです。

文字の違和感を失くす

テロップもある種短い文章と言えます。

ここでは特に陥りがちな3つの例をご紹介します。

①「の」の違和感

②なんか子どもっぽいかも?

③漢字だらけ

POINT

視聴者を置いてけぼりにしない「引き算」の技術

テロップは表示される時間が決まっています。

だからこそ、パッと見て一瞬で

意味が伝わらなければなりません。

もし表記に違和感があると

視聴者はそこで思考が止まり

映像についてこれなくなってしまいます。

これを防ぐ一番の近道は

文章を短くまとめること。

「もっと短くできないか?」と自問自答し

短い時間でも読み切れる量に調整する。

この「削る勇気」が

映像のクオリティを劇的に引き上げます。

まとめ

迷ったら「日常」にヒントを探そう

プロであっても最初から最適なフォントが

パっと思い浮かばないことは珍しくありません。

そんな時は

一歩外へ出て世の中を見渡してみてください。

映像の世界だけでなく、雑誌の表紙、駅の広告

マンガの描き文字、ゲームのUIなど

あらゆる場所にヒントが隠れています。

まずは「普遍的で読みやすいフォント」という土台を固めること。

その上で、流行のスパイスや自分の好みを

エッセンスとして加えていけば、

表現の幅は無限に広がります。

「読みやすさは最重要事項」

これだけは、心のノートに深く刻んでおいてくださいね。

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